| 失われたエンサイクロペディアの行方の手がかりをエレイン女史に遣わされたレンジャーたちが見つけ出すのは時間の問題であった。最大の問題は、それがいつになるのか…あ〜、いや、実は「きっとYamatoシャードで事件が起きるだろうなぁ」と予想されるのが土曜日、しかしその日は筆者、ちと遠方まで用事で出向かなければならなかったのだ。
 こ、このままではデンビーの仇が討てない!
 かくなる上は、Yamatoシャードでの参加はできないことを予想し、他の日に事件が発生するであろう他のシャードに出向くしかあるまいて。
 
 というわけで出向いたのがAsukaシャード。そんな事もあろうかと、前もってキャラ「だけ」作成しておいたのだ。
 
 ええ、初期クエスト「だけ」は済ませておいたんです。
 ぜ、前回のIzumoよりは少しは楽になる、はず!そうさ、そのはずなんだ!
 
 早速エレイン女史からの召集がかかる。
 
 
  
 そういえばAsukaはシルヴィア市長が当選した地。首都ブリティンにはゴージャスちっくな建造物がどど〜んと見える。
 
 
  
 既に冒険者たちが集まり、王城の中庭でエレイン女史が冒険者たちにお言葉をかけられていた。どうやら、エンサイクロペディアを奪い取ったインプはデシート・ダンジョンに潜んでいるらしい。事は急を要す!武者震いする冒険者たち。
 
 そこに、マライアさんが現われた。
 
 
  
 「私もついていかせてください」
 傷もまだ癒えていないはずのマライアさん。冒険者たちやエレイン女史は押し留めようとするが、マライアさんの決意は固かった。
 みすみすデンビーを死なせてしまった自責の念、エンサイクロペディアを奪われてしまった後悔。
 冒険者たちはマライアさんを守りぬくことを心に誓うのであった。
 
 
  
 そしてデシート・ダンジョンの前にゲートが出された。
 
 
 
 おう、野郎ども、出入りだ!いくぜぃ!
 
 
 
 ・・・・と、ここで、筆者は非常に重要な事を忘れていた、という事に気がついた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 ダンジョン真っ暗。
 
 
 当たり前じゃぁぁぁぁぁ(生まれたばかりの初期装備)。
 しかもMageryも0なのでナイトサイトの魔法も唱えられない。
 エルフに生まれてくるんだった。
 
 まあ、いい(良くない)
 かくなる上は、突き進むしかあるまい。ここで脱落しようものならばデンビーの仇が取れない!
 
 ・・・ここで集団からはぐれようものなら、ここはデシート島。リコールも騎士リコールも出来ず、帰るすべのない筆者には当分ブリティンの土を踏めないだろな〜、と思わなくもないし。
 
 というわけで、しばらくは目に優しい暗黒映像をお楽しみください。
 
 そうして暗闇を走り抜けていくと、前方に怪しげな青い光が見えてきた。
 ん?あれは・・・エナジー・フィールド?
 
 
  
 どうやってもこのフィールドを越えることが出来ない。これは、このフィールドを消さないと先に進めないというわけだね。
 では、お願いします、先生!
 
 
  
 マライアさんはいくつかの呪文を試した後、このような呪文を唱えた。
 
 An Ort Sanct Grav!
 
 お。
 
 通常、何かのフィールドを消す際に唱えられる呪文は
 An Grav。
 つまり、An(打ち消す)Grav(エネルギー、フィールド)というわけだ。
 今回マライアさんが唱えたのは
 An(打ち消す)Ort(魔法)Sanct(防御)Grav(フィールド)
 マライアさんは、このフィールドにかけられていた魔法結界を同時に消し去ったのだ。
 
 フィールドが消され、更に進むと・・・・そこには奴がいた!
 
 
  
 真っ暗で何も見えなくても(正直、すまん)声だけでわかる!奴だ!
 
 
  
 インプに向かって言い放つエレイン女史。
 
 
  ・・・無理だと思いますよ、女史。お縄についたインプってあんまり見たことないし。それはともかく、インプはやはりミナクスの手先だった!
 
 
  
 インプは高笑いと共に、エンサイクロペディアにかけられていた魔法が解けたという事を次げた。
 や、やばい!
 このまま逃げられたらエンサイクロペディアがミナックスの元に持ち去られてしまう、そしたらこの世の破滅だ!
 そして・・・そして何より、デンビーの仇もとれない!
 
 
  
 インプはけけけと笑い
 
 
  
 「モロかったナ」
 
 ・・・・ぷつっ
 
 て、て、てめぇなんざに、デンビーの、どんなに傷ついても必死で本を守り抜こうとしたデンビーの強さがわかってたまるかぁぁぁぁぁぁ
 
 
  
 
 
  
 ふっ、そこまで言うならインプよ。
 お前に本当の強さ(数の暴力)と正義(数の暴力)というものを教えてやろうじゃないか!
 て、おいおい。
 
 インプは黒閣下に変身すると、冒険者たちに襲い掛かってきた。
 
 負けてたまるかぁぁぁぁぁっ
 
 
 
 
 
 
 
  
 即死。
 
 
 
  
 生き返って
 
 
 
  
 死亡。
 
 どうやらマライアさんは野良ヒーラーと同じ属性「無差別蘇生」を持っているらしく、マライアさんに近寄るだけで蘇生してもらえるのだが・・・・
 
 え〜っと・・・ダメージ、敵に入っていないことありません?
 
 
  
 エレイン女史が先頭に立って冒険者達を鼓舞するものの・・・
 ちょっと、こ、これは・・・・む、無理・・・
 
 
 と思っていたらマライアさんが「あのインプに、どこからか力が流れ込んできている」事に気がついたらしい。マライアさんは魔法使いの冒険者達をひきつれ最初インプが居た場所に駆け戻ると、そこにあった謎の石が怪しいと見抜いた。
 
 「この石を壊します」
 
 最初、Enagy Boltで破壊を試みるがびくともしない。そこでマライアさんは精神を集中させた。
 
 
  
 An(解除) Kal(召喚) Vas(大きい) Flam(炎) Ylem(物質)
 この世界に呼び出されている強い炎の物質を打ち消す、というところか。
 
 
  
 
  
 そしてエレイン女史の元に駆けつけると、インプの防御が打ち砕かれたらしい、少しずつではあるものの、ダメージを入れられるようになっていた!
 
 逆襲だ!
 
 それから・・・戦いはまだまだ続いた。いくらダメージが入るようになったとはいえ、敵は強大。しかし、少しずつ、しかし着実に冒険者たちはインプにダメージを加えていった。
 
 
  
 救護にいそしむマライアさん。
 
 
  
 また、何度も死んだけど、そしてマライアさんの無差別蘇生で何度も生き返って、また何度も死んだけど
 
 でも、ようやく
 
 
  
 インプを倒し
 
 
  
 エンサイクロペディアを奪還!
 
 その後、なぜインプにダメージがはいるようになったのかを尋ねるエレイン女史に、マライアさんが石の事を説明。石があった場所の近くには禍々しい祭壇が残されていた。
 こんな祭壇は壊してしまいましょう!とエレイン女史。
 
 
  
 
  
 素手っすか!一撃っすか!最強っすか!
 やっぱ、力は正義なり!っすか!
 
 
 
 
 
 こうしてエンサイクロペディアを奪還した冒険者たちは、王城へと戻ったのであった。
 
 
  
 「デンビーの仇、とれましたね。」
 
 そして、エンサイクロペディア完成式典が冒険者たちの見守る中、粛々と始められた。
 
 
  
  
  
 智は力である。その力の体現であるエンサイクロペディア。
 ミナックスがその力を欲しがるのも無理はない。知識は悪しきに使うことも、正しきに使うこともできる。知識があれば、どのような事も可能になる。
 ブリタニアはその智を誠実の元に保管することを決めたのだ。
 
 こうしてエンサイクロペディアは取り返された。そして、世界の平和も保たれた。
 
 
 
 でも、デンビーは二度とライキュームに戻ってこない。
 
 
 
 タウンクライヤーのハイテンションな喜びの声を背に、心の奥底で悲しみを感じながら筆者は無言で数える。
 
 「10枚・・・。」
 
 
  
 いや、今着ているのを含めたら11枚か・・・。
 
 
 と、Asukaの地からのレポートで終わるはずだったのだが。
 
 なんと、Yamatoでのイベントに間に合ってしまったのである。
 「こ、これなら間に合うかもしれない!」
 用事が思いの他早く済んだので、車で三時間の出先から速攻帰宅したさ(を
 
 間に合ったのはやはり中庭から。筆者はその前段階は見られない運命らしい。
 Yamatoは土曜日ということも手伝ってか、非常に人が多かった!
 
 そしてデシート。
 やっぱりナイトサイトってすんばらしい魔法だね!
 だから写真撮影に絶好だっていうのに、Asukaよりも良い写真が撮れていないってどういうことだ私。
 
 
 
  
 インプが書いていたミナックスへのお手紙。
 
 
  
 インプ(変身後)って緑色だったんだね・・・
 飛鳥じゃこっちをタゲっている赤色でしか認識していなかったよ。
 
 
  
 マライアさんによる石破壊。
 
 
  
 マライアさん、デンビーの仇を討つんだ!
 
 
  
 エンサイクロペディアが実物かどうかの確認。
 
 
  
 ・・・・・・・・・それは嫌だ。嫌過ぎる。
 
 
  
 
 
 
 そうしてエンサイクロペディア完成式典。
 
 
  
 実はこの「ブリタニアに栄光あれ!」という言葉を最初に発したのは冒険者の一人、某赤海老亭のマスターだったり。
 「まさかエレインさんやマライアさんが連呼してくれるとは思わなかったから感動した!」との事。
 
 
 このようにしてエンサイクロペディアに関する一連の出来事が終わり、我々は
 
 
  
 夜が更けるまでブリタニアについて語り合ったのであった。
 
 
 
 後日。
 
 ライキュームの脇に作られたデンビーの墓には
 誰が置いたのか、酒と花が供えられていた。
 
 
  
 
  
 デンビー、あなたの強さは忘れない。
 
 というわけで・・・ウルティマオンライン公式エンサイクロペディア2007、絶賛発売中、らしいです。
 
 
  
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