『陽動〜国王令』


ブラックロックを前にアルマゲドンを唱えると激しい爆発が起きるのだが、ブラックロックに携わった人の一定割合はブラックロックに「感染」した。ブラックロックに感染すると、近づく動物やモンスターが更に感染、半透明化して凶暴になり人を無差別に襲うようになった。それだけではない。感染者には何者かのささやき声が聞こえるようになったのだ。その囁きはその時とっている行動などとは全く関係ない内容で、ランダムに繰り返されるだけであったが、不気味なことこの上ない現象だったようだ。

しかし、その声が突如聞こえなくなったのだと感染者は言う。

「あなたを苦しめていた声は消えた。が、あなたの頭の中にあった何かが現実のものとなっただけなような、気がするのだ。何かが・・・間違っている」

・・・何かが。そ、それは何だ!?
それはその後すぐに判明する。

BNNにて、ついに具現化した奴らが登場したのだ。ブリタニアのどこかで策略を練る、ノスフェンター、ファウリネイ、アスタロス。偽りと卑劣と憎悪の三柱。
自らの計画を邪魔されないように陽動をしかけようと、卑劣のシャドーロード、ファウリネイは何者かに命令をした。その後まもなく。
「徳之島へ全員集合!」
カスカによる「国王令」が布告されたのだ。
以前行われた徳之島の生物虐殺計画、もとい、「モンスターを倒してTMAFをゲット、10個セットでもっといい景品(TAF)プレゼントしちゃうぞ」計画である。
もともとは徳之島の権力闘争が発端だったこの徳之島の秘宝ゲット作戦。しかし今回は、前段のシャドーロードの件、そして徳之島のモンスターからブラックロックが取れることなどから、これは・・・もしかして・・・



やはりカスカ、お前は・・・とか思いつつもとりあえず陽動に乗りまくる筆者。ひゃっほぉうい、TMAFゲットだぜ!
そのように徳之島が久しぶりに沸き立つ中、ななんとシャドーロードが現れるという情報が。奴らは三箇所に次々と現れ、そして冒険者に倒された後もまた定期的に姿を現すという。一体何が目的なんだシャドーロード!
と、現場に向かうと

みっちり。シャドーロードがレアなアイテムを持っている、という事もあり、尻尾までアンコガ詰まっています。



しかも、アルマゲドンでダメージを与えられる、とのことからこんな状態に。



あ、シャドーロードが現れたらしい。



って、何も見えんわ!
姿を見ることは出来ないが、名前だけは確認。Manifestationには「現れ、兆候」「示威行動」「出現」など様々な意味があるが、果たしてこれはどれが当てはまるのか。



なんにせよ、死因は圧死である。多分。

とこのように冒険者の意識が徳之島に向いている隙を狙って、「敵」は行動を起こそうとしていた。それを察知したエニエール(Eniale)という女性が、コミュニケーションクリスタルを通じて冒険者に助力を依頼してきた。
「カスカはこの隙を狙って、ブリタニアの各地に攻撃をしかけようとしている!近いうちにトラメルのサーペンツホールドが狙われます!力をかしてください!」
なんだと!?ついにカスカがその正体を現したというのか!?
現地には既に多くの冒険者が待ち受けていた。程なく、エニエールという女性が姿を現す。





どこかで見たような色合いだな・・・エニエール、Eniale・・・む・・・逆から読むと・・・ま、まさかな。しかし、彼女の消息も長らく不明のまま。このエニエールがあのお方だったら、我々はどんなに安心することか。
冒険者たちがエニエールの正体を探ろうとしていると、向こうの方から黒い鎧を身にまとった、いかにも怪しげな男が。



こんなのがロイヤルガードって、怪しすぎるわ!
案の定、この怪しすぎるロイヤルガードは
「まさか、カスカ様の計画を邪魔する気ではないでしょうな。我が君に逆らったこと、あの世で後悔するがいい!」といい放ち、モンスターを放った!

その瞬間、ずらずらずらっと画面左側を青い名前が並ぶ。お亡くなりになったPCたちの点鬼簿である。
同時に、断末魔が間断なく響き・・・ああああっ、やっぱりクライアント落ち。
ただひたすら断末魔が繰り返されている状態のクライアント落ち、というのは、まったくもって夢に出てきそうである。どう考えても、再起動してログインしたら灰色の画面が広がっているだろうなぁ、と諦め半分でログイン、案の定世界は暗闇に閉ざされていた。
街に走り蘇生、そして戻って死亡、また蘇生を繰り返していたが、敵の写真が一枚も撮れていないというテイタラク。と、ともかく。そうこうしているうちに、黒いロイヤルガードが放ったモンスターはようやく倒された。
それを見たロイヤルガードは
「ま、まずい・・・」
一言残し、リコールで逃げていった。
さすが、カスカの部下。それまでこいつが本当にカスカの手のものか疑問に思っていたが、これで確信した、というのは単純すぎるだろうか。




エニエールは冒険者に感謝を述べると、更にカスカの動向を調べると言い、その場を立ち去った。



彼女があのお方なのかについては、一切触れることのなかったエニエール。でも、あのカスカに対抗する人物がこのように目に見える形で登場したのはシェリー以外初めてかもしれない。その初めての人物が、あのお方を彷彿とさせる人物だった、というのはなにか嬉しい。
そして今回の件で、心証が真っ黒になったカスカ。即座にその後、カスカにより布告が出される。
「わしに逆らう者はブリタニアの敵である。」
そうか・・・ブリタニアの敵か。もしそうなら、喜んでブリタニアの敵に回ろうじゃないか。カスカの言う「ブリタニア」よりももっと大切なものを守るために!

ついに姿を現したシャドーロード。そしてその手先であるカスカ。しかし、ついに彼らに抵抗するうねりが、目に見えて表れたのだ。