『慟哭』



本日もエレイン女史からの呼集を待つ冒険者たち。(大和 2007.11.03)



む?情報が錯綜しているようだ。何かあったのか?

その後、正式な呼集がかかり、城へ飛んでいく。
しかしエレイン女史が現われる様子は一向に見えず・・・・って



バックアタックか!

エレイン女史は動揺したようすで、おろおろと言葉を進める。
どうやら敵の魔の手はヴェク殿に及んだらしい。
あのまましばしブリティンに滞在していたヴェクにオズボーンと名乗る男からの手紙が届いた。それを見たヴェクは、そのまま出かけてしまったというのだ。おそらく手紙の内容は挑戦状。ヴェクがいかに強いからと言って、一人で立ち向かうのはあまりに・・・。

冒険者を率いてロストランドに向かうエレイン女史。
落盤で進めなくなっている道を


爆破、更に先に進む。
その先には砦があり、ヴェクとオズボーンの姿があった。

 

「この戦いに手出しは無用に願う」
ヴェクは女史と冒険者に告げる。
オズボーンはヴェクに果たし状を渡した。
そしてヴェクはそれを受けた。

これは、手出しをしてはいけない。
内実はともかく、ヴェクにとってこれは正式な決闘なのだ。

その場にいた者全員がそう悟った。手出はヴェクを貶めることだ。
静かにヴェクとオズボーンの戦いが始まった。



ヴェクが何度刀を振るっても、オズボーンはまったく傷付かない。しかし、オズボーンの攻撃の一つ一つがヴェクに深い痛手を与えた。そして・・・



勝負は驚くほどあっさりとついた。
怒りに打ち震えるエレイン女史。
「許せない・・・。あなただけは許せないと言っているのよ!」
怒りに身を任せ、エレイン女史はオズボーンに立ち向かっていった。なし崩しに、冒険者もオズボーンとの戦闘に入る!

激しい戦いに、次第に砦は壊れ始めた。
そして、ようやくオズボーンも地に伏す時がやってきた・・・

ヴェクの遺骸にとりすがり、泣き叫ぶエレイン女史。
ヴェクを死なせてしまったことに自責の念を抱き、動揺を隠せない。



このような女史を見たのははじめてかもしれない。
冒険者たちはヴェクは名誉を守って死んでいったこと、女史に非がない事をそれぞれの言い方で女史に告げた。
それでも、女史はヴェクの死の理由を正面から受け止めることができないようであった。

女史は冒険者たちの励ましをうけ、大いなる意思を胸に更に立ち上がった!




なんとなく、このような光景が頭をよぎってしまった。
場所はどこぞの酒場。
ちなみにエレイン女史の隣にいるのは、評議会の一人、イヨナ・コンドウ。




「っていうか〜。男ってほんっと、馬鹿よね」
「ん〜、そうねぇ。」
「名誉名誉って言うけどさ〜。死ぬのが名誉だとでも思ってんのかしら」
「ん〜」
「いや、さ。私だってね、ブリタニアの為に命を差し出す覚悟くらい出来てるわよ?」
「そりゃわかってるからさぁ」
「勝算なくても真実を守るために立ち上がる勇気、が名誉の徳だしぃ」
「そうだったわねぇ」
「でもさ、あのバカがそこで守ろうとしてたのは真実だなんて思えないのよ」
「んむぅ」
「自分のメンツじゃない?そうでしょ?」
「そ〜かなあ」
「あそこで死んだってサベージ族が助かるなんて保障、ぜんっぜんないわけでしょ?それどころか、かえって危なくなるでしょうが」
「ま〜、それはそうよね〜」
「やっぱ、ばっかじゃないの?」
「ん〜」
「生き残ってさぁ・・・それからなんとかすりゃいいじゃない」
「う〜ん」
「そりゃ・・・あの後、私がサベージ族の為に動くって・・・わかってただろうけどさぁ・・・」
「まぁね」
「ほんっとに馬鹿。」
「ん〜。」
「・・・あの・・・馬鹿・・・・馬鹿・・・」
「奢るから。も一杯いく?」
「飲む。」



思っている以上に、男性と女性の間には深くて広い川が流れているよ〜な。

いやいや。
もちろんエレイン女史がイヨナ・コンドウ相手に、ん〜な事愚痴るはずはないし、
エレイン女史を苦悩させたのはこんなことではないだろうが。



ともあれ・・・。次に立ち向かわねばならないのは、最強最悪の敵、ゴルモアである。